<輪かんじき(ワカン)の効果の検証>

輪かんじき(ワカン)の効果の検証

輪かんじき(ワカン)を履いて雪山に行ったら、その効果にビックリ。
輪かんじきをつけた場合は何もつけない場合と比べてどのくらい効果があるか、適当な近似を使って計算してみた。


まず下図のように密度ρ[kg/m3]の雪にX[m]沈んだ場合のつりあいの状態を考える。

雪にXcm沈んだ絵

靴の裏の面積をS[m2]、重力加速度をg[kg/m2]、雪面に加わる足の重さをM[kg]とすると、鉛直方向のつりあいの式は(足が雪を踏みつける力)=(雪面が足を持ち上げる力、すなわち浮力)となり次式で表される。

Mg=ρXSg

すなわち雪に沈む深さは次式で表すことができる。

X=M/(ρS)

この式は非常に分かりやすく、雪に体重をかければ(=Mが大きくなれば)沈む量が大きくなり、雪質がふかふかならば(=ρが小さければ)沈む量が大きくなり、また靴底の面積が大きければ(Sが大きければ)沈む量が小さくなることを示している。


次に具体的な数字を入れて考える。
小生の足のサイズは26.0cmであるが、靴底の実際の長さは縦で一番長いところは28cm、横で一番長いところは12cmある。一方小生の持っている輪かんじきの大きさは、縦で一番長いところは44cm、横で一番長いところは18cmある。靴底や輪かんじきの面積を簡単に出すために、靴底と輪かんじきのそれぞれを以下の図のような長方形として見なした。

靴底と輪かんじきの近似

すなわち、靴底の面積S0は25x10=250[cm2]=250x10-4[m2]、輪かんじきの面積S1は40x15=600[cm2]=600x10-4[m2]と見なした。
密度が同じ雪(ρが一定)の上で、同じ人が同じ歩き方(Mが一定)をした場合、ツボ足での沈み量X0と輪かんじきをつけた状態での沈み量X1の比は、上の式より

0:X1=M/(ρS0):M/(ρS1)=1/250:1/600=1:0.42

輪かんじきをつけると、何もつけない場合に比べ約40%しか沈まないことが分かった。


最近流行しているスノーシューの場合はどうだろう?
裏面の面積S2が輪かんじきよりもかなり大きいはず。試しには50x20=1000[cm2]=1000x10-4[m2]としてみると、

0:X2=M/(ρS0):M/(ρS2)=1/250:1/1000=1:0.25

スノーシューを履くと、何もつけない場合に比べ約25%しか沈まないことになる。
さらにX1:X2を計算すると、1:0.60となるので、スノーシューと輪かんじきを比較したら、スノーシューの方が60%近く沈まないことになる。何もつけないで雪の上を歩くことがいかに効率的でないかということが分かる。
計算のモデルが正しいのか知らないが、輪かんじきやスノーシューがツボ足に比べて予想以上の効果があることが分かり驚いた。

(2003.2.25検証、2003.2.26一部訂正)

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