<鈴鹿山脈縦走(三池岳〜国見峠)>

鈴鹿山脈縦走
三池岳(972m)・釈迦ヶ岳(1092m)・猫岳(1058m)・羽鳥峰(北908m/南851m)・金山(906m)・水晶岳(954m)・国見岳(1170m)

ルート田光バス停(尾根ルート)三池岳(県境縦走路)国見峠(裏道)湯の山温泉駅(登山道地図)
登山日:2004年11月7日
登山口:三重県菰野町 map fan
天候:晴れ
テーマ:鈴鹿山脈好きなだけ縦走
ガイドブック:『山と高原地図 御在所・鎌ヶ岳』、『AG 鈴鹿・美濃』など多数。
同行者:単独
時間記録:全行程8時間20分(標準コースタイム約13時間)
08:50 田光バス停
09:40 八風キャンプ場
10:55 三池岳
11:20 八風中峠
12:05 釈迦ヶ岳
12:25 猫岳
12:55-13:10 羽鳥峰峠
13:30 金山
13:50 水晶岳
14:05 根の平峠
14:40 きのこ岩
15:15 国見岳
15:30 国見峠
14:10 藤内小屋
16:50 湯ノ山温泉バス停
17:10 湯の山温泉駅
仕切り線

【鈴鹿山脈縦走シリーズ】

鈴鹿山脈の魅力の1つに三重県側の交通の便の良さがあると思う。普段はマイカーでしか行けないような美濃の単独峰で遊んでいるので、鈴鹿山脈に行ったら好きなだけドカンと縦走したくなる。今回は前回の鈴鹿縦走(日記)の続きで、三池岳から南に進むことにした。正確には八風中峠からが縦走の続きとなるが、三池岳から、釈迦ヶ岳へと続く美しい稜線を見なければ縦走開始の気分にはなるまい。

【本日の計画】

近鉄四日市駅から三重交通バス(三交バス)で田光(たぴか)バス停に向かう。バスの時刻表は三重交通のホームページで調べられるので便利だった。近鉄四日市駅の始発8時1分で田光バス停に向かえば時間的に悪くない。
『山と高原地図』で三池岳からどこまで縦走できるかを確認してみると、少なくても羽鳥峰峠までは確実に行けそうだ。そこから先は時間と相談しながら17時頃に麓に降りられるようにしよう!羽鳥峰峠〜根の平峠間ならば朝明渓谷(あさけけいこく)に降りられるので、そこからバスに乗ればよい。ただ問題点がひとつ。ガイドブックを開くと朝明渓谷のバスが季節運行となっていて、三交バスのホームページで調べても時刻表が載っていなかったこと。出発前夜に計画を立てていたのでバス会社への電話も通じないし、もし朝明渓谷に下りるとなると「どうにかなるさ下山」となる。バスが運行してなかったら湯の山温泉か菰野駅までランニングすればいいやってところで落ち着かせる(^^;)時間と元気があれば縦走路を国見峠か御在所岳まで行って湯の山温泉に降りることにする。

【八風キャンプ場】

八風キャンプ場 近鉄四日市駅南バス乗り場から8時1分発の三交バス「福王山行き」に乗って田光バス停に向かう。鈴鹿山脈を見ながらバスに揺られること40分強。約1年ぶりの田光バス停に着いた。
ここからまずは八風キャンプ場を目指す。登山口までのアプローチが結構長いのでジョギングでコースタイムをかせぐ。先月はフル100キロをマラソン大会で走っているので、今日は持久力がだいぶん充実しているのが強みだ。八風射撃場や東海自然歩道の案内板を見ながら距離と高度を稼いでいく。アプローチは登りが多くて歩いて見ると結構しんどい。それでも途中で多比鹿神社に寄ったり、「右 毘沙門、左 八風」古い石柱の道しるべを眺めたり、道脇のイチゴをつまんだりしていると、あっという間に八風キャンプ場に着いた。立派なキャンプ場では新しそうなお風呂場が印象的だった。

【お菊池(御池)】

お菊池 八風キャンプ場を散策しているとキャンプ場の管理人さんに遭った。朝明渓谷に下りるつもりで八風に降りてきた登山者の話などをしてくれた。ランニングシューズにランニング用のシャツ、さらに小さいランニング用リュック姿だったので(どう見ても登山慣れしているように見えない?)心配してくれたのだろう。「気をつけてな」と念を押されてキャンプ場を出発した。
やかましい射撃場の脇から林道に入り、尾根ルートで三池岳を目指す。三池岳の名前の由来となったお菊池を見てみたかったので尾根ルートを選んだ。
林道からすぐに山道に入り、しばらくうっそうとした木々の中を歩く。大きな葉の岩団扇(イワウチワ)を見たり、樹木の合間から釈迦ヶ岳や福王山を眺めると、笹が現れて東海自然歩道へ降りる道と合流する。福王山方面に少し足を踏み入れてみたが、踏み跡はしっかりしているようだった。こちらのルートはあまりガイド本に載っていないと思うが、途中で踏み跡は消えてしまうのかな?
戻って気持ちの良い広い尾根道になるとお目当てのお菊池(御池)に到着。この池には悲しい伝説があるようだ。どうしてこんな所に池があるのかと周りを見てみると二重稜線のようになっていていて、池の位置はその小さな谷の終点部のようになっていた。他にも池がありそうだと思い、薄い踏み跡をたどってみたら動物の足跡だらけのヌタ場も発見。今たどってきたのは獣道だったようだ。この辺りは黄葉がきれいだった。

【三池岳】

周りが明るくなるとザレた痩せ尾根を通る場所に出た。踏み外してもどこかの木にひっかかりそうなのであまり心配はないが、こういう場所はやはり緊張する。ここからの竜ヶ岳の眺めは最高であった。
ガレ場を過ぎて緩やかな登りを終えると三池岳の三角点の小広場に到着。この先の縦走路との合流点が景色が良いので写真を撮ってすぐに先に進む。
ガレ場 三池岳三角点

【八風峠】

縦走路に合流すると釈迦ヶ岳へと続く県境稜線がきれいに見える。前回の縦走の時にこの景色に感動したので、今回も三池岳から縦走を開始しようと思ったのだった。
うるさい笹をこいで八風峠に着くとたくさんの登山者が休憩していた。八風峠には石碑や大きな鳥居があり、歴史を感じさせる。『山岳ルーツ大辞典』によると、峠のルーツが『伊勢風土記』に、平氏の奮闘記が『東鑑』にそれぞれ記されているという。また、中日新聞本社『東海自然歩道中部特選25コース(改)』から転載させていただくと、
「鈴鹿山地には“間道”という道が数多く残っている。間道とは“抜け道”のことで、鈴鹿峠には厄介な関所があって、通行料をとっていたし、山賊の巣とまでいわれ、交通の障害となっていた。これを避けて間道が発達したわけで、安楽越、千草越、八風越、治田越、石榑越、鞍掛越、湯の山越、五僧越などがあり、いずれも近江商人の発生とともに開けた。」
とのことである。
三池岳から見た釈迦ヶ岳方面 八風峠

【三池岳を望む】

八風中峠からは前回の縦走の続きとなる。登山道でかわいいスミレが1輪だけ咲いているのを見て、釈迦ヶ岳に向かう。振り返ると三池岳が大きい。八風キャンプ場から見た山容とはだいぶん見た目が異なっていて面白い。釈迦ヶ岳に近づいていく度に振り返って三池岳を確認する。山全体の形がどんどんと見えてくるので楽しかった。三池岳の背後には竜ヶ岳の姿も確認できる。
四日市方面もガスっているもののよく見え、尾高山も確認できた。尾高山の山頂も展望が良さそうだ。尾根道では岩団扇の葉が目立ち、梅花黄連(バイカオウレン)と思われる群生地も見られた。この辺りでも芹葉黄連が見られるとは知らなかった。
大きな三池岳 尾高山

【釈迦ヶ岳】

今まで見てきた山容のスケールの大きさからは想像できないほど釈迦ヶ岳の山頂は狭くてちょっと拍子抜け(^^;)展望は四日市方面だけ開けていた。釈迦ヶ岳から三池岳側の稜線を見るとどんなかな〜と期待していたが残念ながら見られなかった。
昼時ということもあり、どんどん人が上がってきたので山頂は満員御礼となった。お昼ご飯を食べている方と少し会話を交わしてすぐに出発。
釈迦ヶ岳山頂 釈迦ヶ岳からの展望

【猫岳からの展望】

釈迦ヶ岳から縦走路を進むと県境縦走路と松尾尾根との分岐点に出る。当然右の縦走路へ。ここからいったん下り、正面に猫岳が見えると登り返すことになる。たいした標高差は無いので展望を楽しみながら快適に歩ける。「羽鳥峰道4/5」などと書かれた道しるべもずいぶんと励みになった。猫岳の山頂からは松尾尾根だろうか、鈴鹿の低山とは思えない鋸歯状の格好良い岩肌が見られた。
猫岳から松尾尾根を望む 登山道

【羽鳥峰峠】

黄葉を楽しみながら羽鳥峰峠に向けて歩く。アザミの花、白滝谷や朝明への分岐、羽鳥峰(北峰?)へ経て、白砂の小山が見えたら羽鳥峰峠に到着。さあこれからどこまで行くか!?時間的には国見峠まで行けそうだ。昼食を食べたり周辺の水辺を散策したりして休憩。
羽鳥峰(南峰?)を過ぎて快適な尾根を歩く。案内板に手書きで「金山」と書かれた地味なピークを過ぎると鎌ヶ岳の特徴的なピークが目立ってきた。
羽鳥峰峠 鎌ヶ岳方面

【中峠】

左手には大きな渓谷も見える。朝明渓谷だろう。金山から下りきると中峠に到着。10月のトレーニングのおかげでここまで疲労はまったく感じない。今日は湯の山温泉まで行けそうだ。休憩されていた方に挨拶してすぐに出発。
朝明渓谷方面 中峠

【水晶岳】

中峠から歩き出すときれいな色の昆虫を発見。帰ってから調べたらオオセンチコガネ(写真)だった。あんなに綺麗な色の虫は初めてみた。
県境の縦走路から少しそれたところに水晶岳のピークがある。水晶岳山頂には「永源寺ダム御在所雨量局」と書かれた青色の雨量計があり非常に目立つ。展望が良いので鈴鹿の山々を背景にセルフタイマーで記念撮影。
水晶岳の雨量計 水晶岳からの展望

【千草越】

本日一番の黄葉を見ると根の平峠に着いた。先に書いた「千草越」の峠である。
ここから国見岳を目指すことになるが、登山道の雰囲気が今までと明らかに異なったのに気がついた。登山道に岩やザレ場が多くなり、歩きにくい。
本日一番の黄葉 登りにくい登山道

【きのこ岩】

峠からの急登りを終えてホっとすると登山道に大岩や奇岩が目立つようになる。登山者は少なく、すれ違ったのは若者のパーティ1組だけだった。静かで良い雰囲気だ。
いよいよ国見岳への最後の登りというところで、「←キノコ岩・腰掛山」という手書きのプレートが目に入った(本当は腰掛峠と書いてあったかも!?)。地図を開いてみるとなるほどハライドへと続く道が載っている。地形図を見ると腰掛山と思われるピークはすぐ近くだったので寄り道することにする。地図通りすぐに小ピークがあり腰掛山のプレートを探してみるが見つからない。代わりにキノコ岩の案内プレートがあったのでそれにしたがっていくときのこ岩があった。
岩の形は名前の通りで、よくもまぁ天然でうまくできたものだと感心する。ここからの展望が最高で、本日歩いてきたルートが一望できた。そして縦走路からもこのキノコ岩が見えていたことを思い出した、この岩だったのか!しばし展望と写真撮影を楽しみ、ここで、今日は国見峠までと決めた。
登山道 きのこ岩から見た鈴鹿山脈

【国見岳】

きのこ岩から縦走路に戻り、国見岳を目指す。青岳(青井岳?)を過ぎて、途中で広い尾根に出る。踏み跡を見失う。目印テープも見つからず、仕方が無いので歩きながらコンパスを出そうとしたら、いつの間にか登山道に戻っていた。落ち葉で踏み跡が見にくかっただけだったか。
国見岳の山頂には岩が堆積していて、てっぺんに立つと素晴らしい展望が得られた。先客は外人さん一人だけだった。
17時までに湯の山温泉駅に戻りたいので、ペース配分を考えながら下山する。国見峠付近まで降りると、藤内壁と御在所山上公の白い建物がはっきりと見えた。
国見岳からの展望 御在所岳方面

【裏道で下山】

裏道 国見峠から裏道で下山する。裏道を利用するのは2年5ヶ月ぶりだ(日記)。当時はやたらと歩きにくかった記憶があるが、今歩いてみてもやはり歩き易いという印象は持てない。しかし各合目に案内板が立っているので親切な登山道といって良いだろう。標高が低くなって沢の水量が増してくると赤や黄色の紅葉が楽しめるようになり、気持ちよく歩けた。
藤内壁分岐、奇岩「兎の耳」、藤内小屋、日向小屋、裏道登山口を経て湯の山温泉街に無事下山。ロープウェイ乗り場近くのバス停から、湯の山温泉駅行きや名古屋駅行きのバスが出ていたが、元気と時間があったのでジョギングで湯の山温泉駅まで向かった。充実の一日だった。

【総評】


HOMEへ