<高屋山(たかやさん)・小津権現山(おづごんげんやま>

高屋山(956m)・小津権現山(1158m)
(白山神社→高屋山→小津権現山→高屋山→白山神社)登山道地図

登山日:2004年4月3日
登山口:岐阜県久瀬村
天候:晴れ
テーマ:残雪期縦走、小津三山デビュー、ぎふ百山
ガイドブック:『AG22 鈴鹿・美濃』など多数
同行者:単独
時間記録:行き……2時間30分、帰り……1時間40分
06:55 白山神社
07:25 林道終点出合
08:30 高屋山
08:50 前衛峰
09:25 小津権現山
09:30-10:00 周辺散策
10:15 前衛峰
10:35 高屋山
11:10 林道終点出合
11:40 白山神社

仕切り線

【小津権現山について】
小津の四辺はすべて山である。『大垣藩地方雑記』に「前山後嶺左右皆峻峰岨尾」と書かれているそうであるが、よくもまぁ漢字11文字も使ってうまく表現したものである。奥美濃の中でも伝承・古文書・遺物をよく残している村であり、その歴史は古い。小津の歴史で重要な位置を占めるものは、小津木地師の盛衰と、小川(高橋)但島守一族の興亡であるといわれているが、詳細は高木泰夫(著)『改訂 奥美濃 - ヤブ山登山のすすめ』に13ページに渡ってアツク語られているので興味がある方はそちらを参照されたい。
小津権現山は地形図では「権現山」と表記されているが、他の山と区別するために「小津」を冠して呼ぶのが一般的である。北の花房山・雷倉とあわせて「小津三山」と呼ばれ、小津権現山は必ずガイド本に載っているので美濃の山をたしなむ人でこの山を知らない者はいないであろう。人気のある山である。
また、『日本山名総覧』によると「権現山」は同名山名順位の上位にランク入りしている。数字でみると、1位は城山で276座、2位は丸山で158座、3位は愛宕山で111座、4位が権現山で81座である。

【計画倒れ】
残雪があることを期待して、「小津 → 花房山南尾根 → 主稜 → 小津権現山 → 小津」という周回の計画を当初立てていたが、現地に行ってみたところ、モレ谷で激しく工事していたため花房山南尾根にとりつけず、また山頂でも雪がほとんど溶けてしまっていて他の尾根の縦走もできないという状態であったため、当初の予定とは大幅に異なり、結果として小津から小津権現山の往復となった。モレ谷の工事はまだしばらく続きそうな様子であったので、こちらから入山したいと考えている方は事前に役場などに状況を確認すること(工事していない別の林道があるかも)。ちなみにこのモレ谷からの登山ルートは小津在住の中島保男さんが独力で開拓されたそうである。感心するばかり。

【登山口探し】
多治見邸を3時20分に出発する。ああでもない、こうでもないと地形図とにらめっこしていたら出発が遅くなってしまった。バリエーションは計画にずいぶんと時間がかかる。もっと事前に計画を練っておかないといけないのだが、現実はなかなか厳しい(><)
R21、R303経由で久瀬村役場の交差点から小津方面に向かう。モレ谷の工事現場を避けながら花房山南尾根の登山口を探していたらずいぶんと時間がかかり、諦めて白山神社に着いたのは6時50分だった。全走行距離91キロ。白山神社の傍に駐車したら近隣の住民に迷惑がかかりそうだったので、来た道を少し戻って小津公民館体育館の駐車場に置かせていただいた。写真はから杉谷から見た小津権現山。この杉谷沿いの林道を詰めていけば中腹の駐車場に行くことができる。
小津権現山

【白山神社】
小津公民館体育館から権現橋に向かい、権現橋手前にある雑貨屋の所を山側に曲がると薬師瑠璃光如来の神社が目に入る。ここを右にいくと白山神社、直進するとまた別の登山口に達する。本日は、行きは白山神社からの登山口を利用し、帰りは別の(薬師瑠璃光如来の左側を直進した)登山口を利用した。
白山神社の樹齢800年とも言われている大杉は立派であった。岐阜県天然記念物に指定されている。
白山神社 白山神社の大杉

【民家を抜けて】
白山神社の裏辺が直接の登山口になっているのかと思っていたが、民家の庭と畑を抜けるのが本当のルートらしい。溝を横切って登山口を示す看板を見ると本格的な登山道に入る。民家の庭には、小生にとってはお馴染みの「岳友タンネの会」の黄色いプレートがかかっていた。住民の方がいらっしゃったので一言話しかけて通らせていただいたが、誰もいなかったら勝手に人の家の庭に入ることになるので落ち着かないだろな。
登山道入り口

【春の便り】
7時に村のサイレンがなるころ尾根に乗る。さっそく猩猩袴(ショウジョウバカマ)と純白の拳(コブシ)が迎えてくれる。拳と白木蓮(ハクモクレン)は非常に似ているが、花の下に2枚の葉がついていると拳なのだそうだ。
猩猩袴 純白の拳

【舗装道路!】
尾根の一本道を歩くと舗装道路に出合う。結構広い駐車スペースがあった。麓で地元の方に聞いたところ、最近はここまで車で上がる人の方が多いらしい。今日はまだ誰も来ていない。登山届けボックスは完全に壊れていた。
尾根の一本道 舗装道路に出合う。

【アンテナ用?】
相変わらず単調な一直線の尾根を歩く。途中でアンテナ用(?)の鉄塔が2本立っていてその近くで片栗(カタクリ)の花が一輪咲こうとしていた。今年片栗を見るのは初めてだったのでうれしくなる。休憩にはもってこいの広場で展望もまずまず。久瀬中学校の学校登山の記念柱もあった。
アンテナ 片栗

【初春のお花たち】
残雪を期待して来たのに雪はゼロ。しかもなんと岩団扇(イワウチワ)が咲いているではないか。はぁ……。まさか小津権現山でこのお花に会えるとは、山頂でも雪が無いのではないかと心配になる。なんとか菫(スミレ)もよく咲いていた。菫は種類が多いので、種類まではあまり覚える気なし(^^;)
岩団扇 菫

【高屋山】
雨量計跡と思われる小広場で一本立てる。ここから高屋山まで九十九折の急登である。途中から所々雪が現れるが日当たりの悪い場所しか残っていない。テンションが下がったまま高屋山に到着。ここにも中学生の記念柱が立っていた。
登山道 高屋山

【稜線】
稜線は岩団扇の葉が目立つ。今日はまだ中腹しか咲いていないが、時期が来たらさぞかし賑やかな稜線になることであろう。端整な山容の前衛峰が近づいてくると灌木が気になりだす。
端整な山容の前衛峰 灌木混じりの登山道

【石楠花】
前衛峰付近は石楠花(シャクナゲ)が多い。前衛峰からの下りでは雪が乗った石楠花の登山道に苦戦した。雪の落とし穴状態になっていてなんどか踏み抜いて歩きにくかった。稜線から振り返ると雪がついた高屋山が綺麗であった。
雪の高屋山 石楠花の登山道

【小津権現山】
小津権現山に到着するもやはり雪が少ない。歩くと地面の土が表面に現れる。花房山方面に行ってみるがすごい藪で雪がゼロの状態ではとても進めない。ああ、残念。素直に往復するつもりはないので、今度は西尾根から999mピーク経由で椿井野(鉄塔巡視路)方面に降りてやろうと向かうが、やはり途中で雪が消えて進めなかった。うーん、大誤算だ。残雪量に対する読みが甘かった。本日はここまで。山頂から西尾根を少し歩いたところからは上谷山や天狗山、五蛇池山や奥揖斐湖が確認できたので良しとしよう。
小津権現山 花房山

【白山神社へ】
帰りは来た道を戻る。4〜5組ほどの登山者と出会った。小生は雪が無くて残念がっていたが、高屋山で会った方は雪があって残念がっていたので、お互い変な気分になった(^^;)
林道終点で6台の車を見て人気の山だと改めて認識する。里が近くなると「白山神社→」と書かれた分岐に着く。直進すると朝きた道で、右に曲がると別の登山道である。当然帰りは別の道へ。薬師瑠璃光如来の脇に出た。
白山神社へ

【総評】
・小津三山へは前々から行ってみたいと思っていたので登頂できてうれしい。
・残雪の中、小津権現山と花房山を縦走する予定だったが、雪が溶けていてまったく縦走できなかった。
・モレ谷工事のため、花房山南尾根に取り付けなかった。しばらく工事が続きそうな様子だったので、花房山南尾根を使うには今回とは別の取り付きを探さなければならない。
・意外にも初春の花をたくさん見られたので楽しかった。


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