<高時山(たかときやま)>

高時山(1563m)
(木曽谷林道分岐→砂防ダム→木曽越峠→高時山→(往復)→木曽谷林道分岐)登山道地図はこちら

登山日:2003年8月3日
登山口:岐阜県加子母村
天候:晴れ
テーマ:ぎふ百山、新規開拓
ガイドブック:『ぎふ百山』、『名古屋周辺の山200』
同行者:モリさん
時間記録:行き……3時間25分、帰り……2時間30分
(推定標準コースタイム:行き……4時間、帰り……3時間10分)
11:45 木曽谷林道分岐
12:10 八番観音
12:30 砂防ダム
13:05 十一番観音
13:20-13:50 昼食
14:00 十二番観音
14:20-14:35 木曽越峠
15:40-16:05 高時山三角点
16:45 木曽越峠
17:05 十二番観音
17:20 十一番観音
18:00 砂防ダム
18:20 八番観音
18:35 木曽谷林道分岐


【加子母高時山】
高時山 東濃(裏木曽)には2つの「高時山」がある。加子母の高時山と付知の高時山である。両者を区別して加子母高時山と付知高時山とでも呼びたくなる。澤田善太郎/澤田浅 子著『ぎふ百山から世界の山へ』(岐阜新聞社)を読んでから無性にぎふ百山に登りたくなり、加子母村の高時山に行くことにした。加子母高時山への登山道は3つある。渡合温泉からトヤノ谷をつめて木曽越峠に出るルート。加子母村側から木曽谷をつめて木曽越峠に出るルート。山頂東からの尾根ルートがある。ほぼ全部のガイド本が渡合温泉からのルートを勧めているため小生もそのつもりでいたが、現在渡合温泉への林道が通行止めになっているとのこと(教えてくださったkさんありがとうございます)。そこで加子母村側からの木曽谷ルートで登る計画を立てた。加子母村から王滝に抜けるルートはいにしえの御嶽山崇拝道であり、また郵便配達の通路でもあった。WEB上では「濃飛の山に登る会」さんが登られている(こちら)が、踏み跡が薄いようなので藪漕ぎ覚悟で挑戦である。多治見からR19で中津川に入り、R257を北上した。加子母村に入ると高時山の山塊がよく見えた。

【林道分岐】
加子母村役場近くに木曽谷林道の看板があったのでそこから木曽林道に入る。細かい分岐で迷いながらも何とか林道に入ることができた。退避所3番のところに「小郷東・中里・東万賀」と書かれた三叉路がある。東万賀方面に行き、木曽谷にかかる橋を渡った所にある三叉路の林道分岐を出発点とした。「七番観音・木曽越峠」と書かれた真新しい案内板が立っていた。どうやら木曽谷林道の入り口になっているようである。またそこには社があり、道路がふくらんでいたのでその路肩に駐車した。『加子母むかしの話』(加子母小学校郷土研究クラブ:昭和48年)に木曽谷稲荷の伝説が紹介されている。もしかしてこの社のことかと思ったが、地図を見るともっと下流に神社マークがあるのでこちらの可能性が高い。多治見から合計82キロ。同じ東濃でも結構遠い。 木曽谷林道分岐の社

【林道歩き】
三叉路から林道を歩くつもりでいたが、「七番観音」の真新しい案内板につられて登山道を歩く。観音様は非常に古くて何が書いてあるのかよく読めない。さすがはいにしえの道である。蜘蛛の巣が気になっているとすぐに林道に合流したので以降は林道をショートカットしている登山道を無視して林道歩きに徹した。
登山口 七番観音

【花無林道】
山路の杜鵑草 林道は単調であまり楽しくない。花もほとんど無くつまらないが、山路の杜鵑草(ヤマジノホトトギス)が一輪だけ見られた。登山道は以降も花が無くて寂しい。振り返ると加子母村が少し見えた。

【八番観音】
事前の情報がほとんど無かったので、林道の終点から地形図の点線の通り歩く予定でいた 。しかし林道終点の前に「八番観音・木曽越峠」と書かれた真新しい案内板が立っていたのでそちらのルートを選んだ。炭のはしごを渡る。炭(表面を火であぶった感じ)のはしごは初めてみたが、腐りにくいのだろうか。「国土調査」の標識を見て歩いているとすぐに八番観音。こちらは七番観音ほど風化していない。
登山口 八番観音

【新しい林道】
沢を横切って踏み跡をたどると先ほどの林道とはまったく違う雰囲気の新しい林道に出た。広場になっていてマウンテンバイクで登ってきた男性が休憩していた。ここにも真新しい案内板があり、林道とは別の方向に「←九番観音・木曽越峠」と書かれていた。
沢 新しい林道

【九番観音】
林道から離れると砂防ダムが前方に見える。九番観音は阿修羅像のようで3面に6本の腕が確認できた。
砂防ダム 九番観音

【砂防ダム】
砂防ダム横の薄い踏み跡をだどると木曽谷にでる。ここからの展望もまずまずである。「木曽越峠」と書かれた新しい看板とケルンを見て、御嶽山崇拝の道であったことを再認識した。釣舟草(ツリフネソウ)が2、3輪見られた。 砂防ダム

【ルートファインディング】
木曽谷を離れるとルートファインディング大会である。白いスズランテープが所所に着いているが九十九折になっているため進行方向の正面を向いていては目印は簡単に見つからない。目印の間隔もそんなに狭くないのであまり当てにはできない。踏み跡が薄いのは仕方ないとして、登山道が非常に狭くて傾斜があることには閉口した。さらに困ったことに登山道がしまってなくガレているため、非常に気を遣う場面もあった。林の中なので落ちて大怪我ということは無いのでその点は心配ない。九十九折を終えると広めの道に出たが、帰りの時に絶対に見落とす分岐だと容易に想像できたので予め容易しておいた目印テープを貼った。十番観音は見当たらなくて、十一番観音だった。
登山道 十一番観音

【人の手】
地形図では木曽谷に沿って登山道がついているが、歩いてきた道は谷道ではなかった。古い木の階段を登っていくと木曽谷が一望できたが砂防工事がばっちりされていた。いにしえの登山道はすっかり人間の手が入っていた。迷いそうな場所で目印テープを貼りながら階段を登ると展望地があったのでここで昼食とする。高時山らしいピークが見えたが、地形図で見たら1434mピークであった。このピークが邪魔で高時山の頂上は見えない。
登山道 加子母村方面

【再び林道】
展望地から階段を登ると工事されたばかりの林道に出る。今来た道は草に覆われていて目印をつけておかないと気がつかない状態である。林道をそのまま横切ると昔は使っていたと思われる登山道やはしごが見えるが、現在は全く歩かれていないようなのでおとなしく林道を歩く。この林道がどこから伸びていてどこまで伸びているのか分からないが、『広報かしも』No.219(こちら)やNo.231((こちら):ともにPDFファイル)を読むと、この辺一帯は林道工事が盛んに行われていることが分かる。
新しい林道 昔使っていたと思われるはしご

【十二番観音】
林道をしばらく歩くと十二番観音がある水場に着いた。十二番観音は林道よりもかなり高い場所にあり、近くでみることは出来ない。水が冷たくておいしかった。
水場までくると木曽越峠は近い。林道から「←木曽越峠」の看板に従って笹の刈られた斜面を登っていく。笹は数年前に刈られたようであるが、笹の切り口が鋭いので転ばないように注意して登った。何度か折り返すと木曽越峠に到着である。地形図やガイド本では木曽越峠から南に道はついていないことになっているが、実際はばっちり登山道がついていた。このルートの場合、地形図の登山道(点線)は全く当てにならない。
水場と十二番観音 木曽越峠へ

【木曽越峠】
木曽越峠 木曽越峠には寄り添うように2体の十三番観音があった。ここまでたどりつけるか心配だったのでホッと一息。木曽越峠については『美濃の峠』(こちら)が詳しい。加子母から王滝までの御嶽山登山道には、33体の石仏がおかれていたが、すべてを確認することは不可能であったそうだ。林道の開発によって石仏の場所も移動させられたというのが寂しい。今回のルートでも十番観音は見られなかった。渡合温泉方面はもちろん、唐塩山への縦走路もよく笹が刈られていた。

【高時山へ】
木曽越峠まで来てしまえばあとは尾根道であるし、ガイド本があるので楽々山行である。登山道脇には縦に裂けた枯れ木が多い。どうやら落雷が多いようだ。縦に裂けた木で、内側がこげて炭のようになっている木も見られた。1434mピークまではよく笹が刈られていたが、そこで尾根に沿って進行方向を変えると登山道の笹がひどくなった。蜘蛛の巣を払いながら笹漕ぎをしていくと最後は急登。頂上まで全く展望無しというのが残念だ。
枯れ木 笹漕ぎ

【高時山三角点】
高時山の頂上に着いて景色を存分に楽しむ。といっても少しガスっていて展望はあまり良くなかった。それでも正面に北夕森山と井出ノ小路山が見えてうれしい。加子母村方面もよく見えた。頂上には「益田20山を登る会」(現「濃飛の山に登る会」)の山名看板があった。『名古屋周辺の山200』に紹介されていた北峰まで行こうとしたが笹薮がひどいのでやる気が出ず、あっさりと中止にした。
北夕森山方面 三角点

【帰路】
帰路は往路をたどる。十番観音を探しながら他のルートも散策してみたが結局見つからなかった。間違えそうな場所には目印テープをつけていたので回収しながら帰る。相棒は激しい九十九折などで方向が分からなくなり混乱しているようだった(^^;)

【総評】
・ルートファインディングの練習になった。
・コンパス、地形図、目印テープ、熊避け鈴は必携。
・いにしえの御嶽山崇拝登山道を期待していたが、林道や砂防工事が進んでいてガッカリした。
・登山道は地形図とは大分違っていた(登山地図参照)が、真新しい案内板が立っていたので迷うことは無かった。近いうちにガイド本などに紹介されるかもかも。

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