<虎渓山(こけいざん)・永保寺(えいほうじ)>

虎渓山(161m)
(多治見橋→六部地蔵尊→虎渓山三角点→永保寺→虎渓公園→多治見修道院)

登山日:2003年5月4日
登山口:岐阜県多治見市
天候:晴れ
テーマ:虎渓山まとめ
ガイドブック:観光ガイド本各種
同行者:単独
時間記録:周回1時間30分くらい
(周回標準コースタイム:観光含めて多治見駅から3時間30分くらい)
09:50 多治見橋
09:55 本土神社
10:00 長福寺
10:05 寺
10:10 六部地蔵尊
10:30 虎渓山三角点
10:45-11:05 虎渓山永保寺
11:10 虎渓公園
11:15 多治見修道院
 


【ご近所へ散歩】
多治見市観光の目玉に、虎渓山と永保寺と修道院がある(多治見市HP参照)。虎渓山はわずか161mの低山であるが、麓に永保寺と修道院があるため、一度に3つの観光名所を回ることができ楽しい山である。我が家から非常に近く何度も来ている場所であるが、今まで日記としてまとめたことがなかった。今年のGWはやることが多くて遠出ができないため、ご近所の虎渓山に登り、知っている知識をまとめることにした。今回の日記はウンチクが多くなるぞ。いつも行っている道だけでは面白くないので寄り道を多めにした。知らない人が多いと思うが、虎渓山の山頂にはちゃんと三角点があるのだ♪

【本土神社】
宝筺印塔 出発点は1級河川である土岐川にかかる多治見橋にした。JR多治見駅からながせ商店街を歩いていくと15分くらいで着く。多治見橋は高田街道の基点になっている。高田街道は、多治見橋北詰から高田、小名田、久し々利を経て、御嵩で中山道と合流する(『たじみすと』2002年1月号参照)。ハナミズキの並木や陶器のオブジェを見ながら歩くとはじめの信号の所に猿田彦神を祭る本土神社がある。この境内には多治見市指定の有形文化財「宝筺印塔(ほうきょういんとう)」がある。案内板には「宝筺印塔は今からおよそ六百年ほど前、ここに経典を納めて供養するため各地に建てられたものといわれている……」とあるが、読んでも何だかよく分からなかった。ちなみに辞書(大辞林)を引いてみると、「宝篋印塔……宝篋印陀羅尼の経文を納めた塔。方形の基礎・塔身・蓋からなり、蓋の上に相輪を立てる。蓋の四隅に隅飾り突起がついているのが特徴。のちには供養塔・墓碑塔にも用いられた。」とあった。

【長福寺】
本土神社の向かいには多治見市保健センターと長福寺がある。境内はツツジが満開で、水掛地蔵様がいらっしゃった。人形の供養もやっている。昔は土岐川沿いにあったのだが、元禄二年の大洪水によって現在の位置に移されたらしい。 長福寺

【弁天池】
弁天池 R19にぶつかったら弁天地下道を通って国道を渡る。このあたりから目の前に虎渓山が現れる。しかし山と言う感じでなく森といった感じである。国道を渡ったら左手にある喫茶店の脇から細い道に入って寄り道する。細い道に入るとすぐに弁天池がある。小さな汚い池だが由緒ある池なのだ。後で詳しく述べるが、土岐川の水は虎渓山を貫く用水路(虎渓用水)を通ってこの弁天池に届き、干ばつに苦しんでいた長瀬地区の水田を潤したという。

【奥蔵寺】
弁天池を見たら来た道を戻り、いつもお世話になっているラーメン屋「味の龍王」(通称「けんかラーメン」)の左の道を行く。道なりに行くと虎渓山の登山口が右手に見えるが、とりあえず無視して寄り道。そのままJR中央線の踏切を渡る。踏切を渡ると右に曲がる道があるのでそちらに行くと奥蔵寺がある。その昔、奥蔵寺は永保寺の奥の院として建立され、この寺名があるものとされている。境内には石造物が多くあるが、目立つのは「虎渓西国一番」であろう。寺の裏から山に入る踏み跡がある。行ったことは無いが、位置的に虎渓山の頂上付近に立つ東濃西部総合庁舎の脇に出るのだろう。 休憩小屋

【法生六部地蔵尊】
石柱と六部地蔵尊 来た道を引き返し、虎渓山の登山口に戻る。登山口には「虎渓山」と書かれた立派な石柱と法生六部地蔵尊の御堂が立っているのですぐに分かる。六部地蔵尊の御堂の中には六十六部の経を納めて行脚する行者姿の像が奉ってある。

【虎渓山の石仏】
虎渓山の山頂一帯は虎渓公園や岐阜県総合庁舎などがあり、車で自由に行き来できる。当然のように舗装道路があり、今回の山行でもその車道を歩く。所々に総合庁舎などへ抜ける踏み跡があるが、緩い傾斜の道を歩く。3回ほど折り返すと正面に石仏群が現れる。虎渓公園の周りをずらっと囲んでいる。すごい数だ。一番石仏群に向かって一番左の端には「虎渓新四国八十八ヶ所霊場縁起」の石碑が立っていた。かつてこれらの石仏は虎渓山山腹の南面に散在していたが、昭和15年に土地の人々の手によって集められたそうだ。石碑の最後に長福寺とかいてあって不思議だった。永保寺の管轄ではなかったのだろうか??? 虎渓山の石仏

【虎渓公園】
虎渓公園は桜が有名な所で「飛騨・美濃さくら33選」(一覧はこちら)にも選ばれている。春にはお花見の人たちでいっぱいになるが、遊具があるので普段でも家族連れで遊びに来ている人がたくさんいる。またココの駐車場に車を止めて永保寺に向かう人も多いようだ。今の時期は躑躅(ツツジ)と藤の花が満開で綺麗だった。戦没者の冥福を願う大きな平和観音が立っていてかなり目立つ。案内板によると、高さ33尺、台座6尺、総工費958万円であるそうだ。1尺は約0.303mだから全部の高さは39尺=11.8mの計算になる。立派なものだ。
虎渓公園 平和観音

【東濃西部総合庁舎】
東濃西部総合庁舎 虎渓公園から北西に歩くと右手に永保寺の参道入口がある。さらに行くと東濃西部総合庁舎の立派な建物があるが、三角点を探すのならここまで行っては行き過ぎ。少し手前から三角点のある道が右に派生している。車止めの鎖が張ってある所まで戻る。

【虎渓山三角点】
三角点は水道局の防火用水の上にある。防火用水といっても水は全く見ない。フェンスで囲まれていて中に入れないようになっているが、フェンスのコーナーに測量に使う赤白の棒があるのですぐに分かった。フェンスの入口には鍵がかけてあるのだが、その脇のフェンスが破られているので実は誰でも容易に入ることができる。立ち入り禁止の看板はかかっていないが、やはり入らないほうがいいのだろう。三角点は地中に埋められているようで、頭は見えなかった。 虎渓山三角点のある防火用水

【永保寺参道】
三角点を確認した後は永保寺に向かう。虎渓公園の方に戻ると「虎渓佳水永保寺禅林」と刻まれた石柱から永保寺参道入口が続いている。一つ目のコーナーに西国第十八番(だっけな)があるが、参道から離れて脇から続いている踏み跡を辿ると三角点の広場に行くことができる。
永保寺参道入口 西国第十八番(だっけな)

【永保寺】
岩壁などを見ながら参道を歩くと故事成語「虎渓三笑」が由来となっている三笑橋があり、そこを渡ると虎渓山永保寺である。なお大辞林によると「虎渓三笑……東洋画の画題。晋の慧遠(えおん)法師が、廬山の東林寺で行を積んでいて虎渓を渡るまいと誓ったが、訪ねてきた陸修静・陶淵明を送り、話に夢中になって虎渓を渡ってしまったのに気づき、三人ともに大いに笑ったというもの」とある。永保寺の由来を書かれた案内板が虎渓公園にあり、「およそ650年前、夢窓国師を開祖とし、その法弟、仏徳禅師の開山で、起伏する山水の美は、中国慮山の虎渓に似たところから名付けられ、心寺池に架かる無際橋は屋形を配して珍しい。池畔のいずれから見ても景観に優れ、構成の巧みさ、視界におさまる広さといい、名園の一言につきる」とあった。詳しくは公式HPは(こちら)参照されると良い。
三笑池 心字池

【虎渓用水】
永保寺の土岐川側に記念碑が立っている。永保寺を見に来ている人はたくさんいるが、この記念碑をしっかりと見る人は少ない。記念碑の文字は読みにくいのだが、『東濃の川』を読むとこの記念碑を見て感慨にふけることができる。当時、長瀬村の人々は土岐川の水を田んぼに引くことを考えていたが、村の標高は土岐川よりも低い位置にあり、なかなか用水路を作ることができなかった。1853年、長瀬の庄屋、若尾与次藤(一代目)が虎渓の対岸にトンネルを掘り、川にといをかけることで水を引くことに完成させるも、2ヶ月後の土岐川の洪水で使えなくなってしまう。その後、地質調査で虎渓山にトンネルを掘ることが可能だと分かり、佐藤忠次郎・若尾与藤治(四代目)らの努力により、1902年に「第二次虎渓用水」が完成した。5年を要す難工事であったが、その恩恵は大きく、人々の暮らしから干害の憂いを無くした。記念碑の南側30mほどの場所に行くと、虎渓用水の水門や弁天池へとつながる用水路トンネルの入口を見ることができる。
虎渓用水記念碑 土岐川

【国宝たち】
大イチョウの木 永保寺には上記の三笑橋や虎渓用水記念碑のほかにも、国宝観音堂、国名勝庭園、国宝開山堂、大イチョウの木(樹齢は以上)、光明天皇勅願所碑……と見ごたえのある場所が多数ある。今日は天気が良いので観光客もたくさん来ている。振り返ると虎渓山が見事に見えた。建築のことは全然分からないのだが、檜皮の屋根はすごいと思った。
心字池と虎渓山 国宝開山堂

【虎渓山1号古墳】
永保寺参道を虎渓公園方面に戻り、途中で舗装されていない道に分岐すると虎渓公園の東(東南)に出る。ここから青少年ホームのほうに歩くとすぐに岐阜県指定史跡「虎渓山1号古墳」がある。囲いがしてあり、中には入れないが、岐阜県のHPに古墳の中の様子が書いてあった(こちら) 虎渓山1号古墳

【多治見修道院】
多治見修道院 青少年ホームを左にみて車道を降りていく。T字路を右に曲がって多治見北高校の門をすぎると多治見修道院がある。日本三大修道院の一つといわれ、とても由緒があるらしい。中にはまだ入ったことが無いが建物も綺麗で美しい。本日はチャリティコンサートを行っていて、中から歌声が聞こえてきた。多治見修道院では葡萄作りも盛んであり、広い葡萄畑(3千坪総面積1万坪)も見ることできる。収穫した葡萄は修道院の地下室で醸造され、「修道院ワイン」として販売している。詳しくはこちらの公式HPで。

【帰宅】
我が家は虎渓山の近所なのでそのまま帰宅した。多治見駅に戻る場合は修道院から徒歩25分くらい。

【総評】
・虎渓山周辺、一度はいらっしゃってくださいませ。

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